今日から名古屋です
今日名古屋に来ました。
やっぱり寒い!
寒さに強い人間になろうと決めました。ああ、ひんやりして気持ちいい。言い聞かせています、自分に。
久しぶりにドストエフスキーの「地下室の手記」を読んでいます。サトウユウ子のピアノをバックに。ドストエフスキーにはサトウユウ子ですよ。
いやー、この卑屈の極み、面倒臭さの頂点、半端ない。って、サトウユウ子がそうだと言ってるわけではありませんよ。まったく別物です。もうね、ドストエフスキーが父ちゃんだったら嫌いになったかも(笑)。あくまでもこの小説の主人公は別の人の設定ですけど、やはり作家の思想が主人公の口を借りて出ていると思わないわけにはいかないので、失礼ながらドストエフスキーは厄介だと思ってしまうのです。(いい意味で)
地下室にこもって悶々と身もよじれるほど悶絶しながら、想像と空想との、これでもかっていうぐらいくどくてねちっこい世界。しかしその後に次々と生み出される小説が、世界の文学史に名を刻む珠玉の作品群なのです。吐き出すためには溜め込まないといけないんですね。なるほど!
人生論を書いたトルストイとは真逆の理論が面白すぎるのですが、そんな両極の思想を持つお互いが、世界最高峰の文学を生み出したという紛れもない事実、これには考えさせられるものがあります。たった一人の作家が幾人ものキャラクターを創り上げる小説の世界は、もうそれだけで常人のなせる業ではないと思えるのに、あれだけのセリフ、辻褄のぶれない人物像、真意のカーペットを底辺に隠し敷いているような感性、技量、いやー変人の域です(笑)。失礼!天才です。
それにしてもサトウユウ子のピアノの世界はまた最高峰ですよ!なのにこのアルバムは確か世に出していないはずです。世界に名を馳せた文学を、世界に出しもしない音楽と共に読む。
これはもう差し出がましい自己満足の領域ですが、超魅惑のセットです!
明日とあさってはセントレアで歌います。お近くの方は是非遊びに来てくださいねー。待ってます!