令和5年度文化庁長官表彰式
僕が「表現としての方言」の可能性に出会ってしまったのは23年前です。ポロンとギターで「サバぬにゃーん」と歌ったとき、間違いなく何かのふたが開きました笑
歌詞としてスマフツが音楽に乗った瞬間、なんという言葉のリズム!なんという輝き!僕はそれに気づいてしまったのです。それがスマフツとの不思議な再会でした。
しかももっと幸せなことに、あれから20余年が経ちましたが、「やり尽くした感」というのが全くありません。磨けば光るスマフツの天井を知らない可能性の余白に僕自身が武者震いするほどに驚いているってわけなんです。
方言で作詞をする度に、「なんて美しい響き!」「先人たちありがとう!」などと、唸りながらひとりごちている自分がいます。
これからも島の言葉を愛し、歌い続けていこうと思います。
どうぞ今後ともあたたかい応援をよろしくお願い申し上げます。
2023年12月吉日
下地イサム