僕のルーツ

下地イサム

僕のルーツ

「あなたは前世でモアイ像を彫っていましたよ」

もう何年も前になりますが、初対面の中年男性にいきなりそう言われました。

何の迷いもためらいもない声ではっきりと言われたので、

信じるか信じないかは僕次第?と突きつけられたような空気になり、

僕はそれを信じるとは言わないまでも、

意識しないわけにはいかなくなってしまいました。

前世がどんな人生であれ、いきなり初対面の人に

自信に満ちた声でそういうことを告げられるのは、

これまでに経験がなかっただけに、なかなかの衝撃でした。

証拠もちゃんと揃ってますよと言われても、

そのとき僕は驚かなかったかもしれません(笑)。

ということで、

どうやら僕はイースター島に住んでいたみたいです。(前世も島人だった?)

それを告げられた後の僕は、

ラテン系がルーツ(DNA的にというよりスピリチュアル的に)

であるらしいことを、自分の作り出す音楽に対する周りからの感想などを

聞く度に、何となく納得してしまうような気持ちになっていきました。

実際にスペインの街を一人で歩いているときも、

突然「あ、ここ懐かしい!」みたいなデジャヴの感覚に襲われました。

あれはもしかしたらそういうことだったのでしょうか。

モアイ文化の沖縄に生を受けたのも何かしらのメッセージなのでしょうか?

なんて、これがオチじゃありませんよ(笑)。

 

ところが僕が気になったのは、その人が言ったもう一言でした。

あなたはイースター島の出身ではありません。

そこへはただモアイ像を彫るために移住させられたのです。

ということは僕のルーツはどこなの?

それについてはその方は「知りません」とハッキリ言いました。

そしてその何年か後に、全く別の人(女性)が僕の前に現れ、

またしても前世のルーツを告げるのでした。

それはまたなかなか真に迫るストーリーでした。

おかげでそれをモチーフにした新曲が出来たほどです。

(前世の話が本当かどうかは別にして、この出来事自体はウソのような本当の話です。)

長くなってしまいました。続きはまた明日!

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