のひなひろしという人

下地イサム

のひなひろしという人

少年の心を持ったまま大人になる人というのは、

たくさんいそうで、実はなかなかいないような気がする。

その数少ない人の中でも、物静かな人というのはまた、

そうそういるものではない。

少年の心を持ったピュアな男は、大抵明るくて活発でよく喋る。

寡黙で落ち着いた人はそれと対照的、つまり大人の雰囲気を醸し出して

いるように見えるからだ。

その二つを併せ持つ人間は、

ふるいにかけてもなかなか引っかからないような希少な存在、

いそうでなかなかいない人、

それがのひなひろしという人間なのだ。

ひろしさんと出会った人は誰でも同じ印象を受けるだろう。

物静かなおじちゃん。でも中身はピュアな少年。

 

ひろしさんのその人柄は、彼の歌に全部現れている。

歌詞にもメロディーにも歌声にも。

理屈は置いておいてね。荷物も下ろしたらいいさあ。

寡黙な人なので、もちろんそんなことは一言も口にしないが、

歌と一緒になって優しく諭すような「包容の声」が聞こえてくる。

 

のひなひろしさんの歌をカバーしたいと、ずっと思い続けて来た。

このアルバム『スマフツ』で、やっとそれが実現した。

『もうひとつのうりずんの島』は、ひろしさんの数ある名曲の中でも、

珠玉の名曲だと思う。おそろしいほどの!!

ひろしさんに心から感謝を込めてありがとうを言います。

「のひなひろしよ永遠に!」

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